事件概要
2001年6月4日、広島県世羅町の一家4人が行方不明となる。行方不明になったのは夫婦(50代)と娘(当時26歳)と祖母(当時79歳)の4人。夫婦の妻が社員旅行の集合時間に現れなかった事を不審に思った勤務先の同僚が家を訪ねて失踪が発覚した。
警察は新聞配達員や近隣住人の証言から、失踪は前日の3日夜10時半から翌朝4時の間であると想定し捜査を開始した。また、家で飼っていた犬もいなくなっている事が後に判明する。
夫婦は会社員で祖母と同居しており、娘は小学校の教師で実家から30㎞離れたアパートに住んでいた。
捜査の結果、家の玄関は施錠され4人分のサンダルも無くなっていたため、一家は自ら家を出て行ったと考えられている。家の中は荒らされた形跡もなく血痕も発見されなかった。現金や預金通帳も残され、布団も敷かれていたが乱れはなく、翌日の着る服や食事が用意されていた。さらに、妻の旅行の用意もされていたという。
事件から1年が過ぎた2002年9月、失踪した一家の住宅近くの広島県世羅町京丸ダムから車が見つかった。車の中には失踪した4人の遺体と犬の死骸が発見されるが損傷が激しく、歯型の照合で身元が確認された。司法解剖の結果は死因不明。
車は水不足から京丸ダムの水位が下がっていた事で通行人に発見され、車のナンバーから失踪した一家の車と判明。車は大破しておりエンジンキーが入っていて、遺体にはシートベルトが着用されていなかった。
警察は家に争った形跡がない事と発見された車の中に一家が乗っていた事で無理心中として捜査を終結した。
- 2001.6.3午後10時30分から翌朝午前4時に4人は失踪
家で飼っている犬も失踪
- 2001.6.4旅行の集合場所に来ないのを不審に思い、妻の同僚が家を訪ねて失踪発覚
- 2002.9広島県世羅町京丸ダムから4人の遺体と犬の死骸が発見される
遺体はサンダル履きでパジャマ姿だった
不可解な点
- 一家が無理心中するような動機が見当たらない。一家は地元では有名な旧家であり、金銭トラブルはなく夫婦仲も問題はなかった。小学校教師である娘も婚約し、小学校の行事には積極的に参加するなど悩んでいる様子はなかったという。
- 警察が無理心中と結論付けた理由とは何なのか。警察は無理心中した理由の詳細は公表していない。
- 失踪の状況が奇妙である。無理心中するのに家を施錠したり、翌日の食事を用意するなど疑問が多い。さらに寝る準備をしている事や妻が旅行の準備をしていたりと、その日に命を絶つ人の行動ではない
- 遺体の格好がサンダルとパジャマ姿と言われているが、無理心中する時の格好としては不可解。突発的な無理心中だったのか。
推論・噂
この事件は動機が見当たらない点と家の不可解な状況がネットなどで様々な憶測を呼んだ。
夫婦仲に問題はなかったと言われているが、実は妻が浮気をしていて夫が悩んでいたとネットで一時話題になった。しかし、この話には根拠がない。また、発見された車の運転席には夫が乗っていたため無理心中を主導したのは夫で、何かの拍子に運転中故意にダムへハンドルを切ったという話もある。
他にも日教組が関わっているという説もある。日教組とは教職員が加盟する労働組合で、当時は一家が住んでいた広島県世羅町では日教組が関わるトラブルが多く、教師である娘の周囲では様々な出来事が起こっていたとも噂されている。
他にも拉致説や強盗説、神隠し説など様々な噂がある。しかし、警察が無理心中であると結論付けた以上は新しい情報は出てこないのが現状である。
個人の感想
一番不思議なのは家の状況で、無理心中するのに翌日の身支度をするのは疑問が残る。特に食事は普通用意はしないだろう。ネットでは日教組が関係している説があるが、そこまで過激な事はしないと思う。
個人的には夫の突発的な無理心中ではないかと思う。しかし、他の家族が賛同するとも思えないので何か理由をつけて家族を車で連れ出し、無理心中するためにダムへ向かった可能性が高い。食事は妻が無理心中をすると知らなかったので、いつも通り作ったものだと思う。
ここで問題になるのは無理心中をするような動機がないという事。もしかすると、夫婦仲も良くて娘も婚約しているなど動機は無いように見えるが、明らかになっていない動機となるような事実があったのかもしれない。
無理心中と事件、どちらとも受け取れる不思議な話。
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